こんにちはー レノンです!
最近僕は、テレワークすることが増えてきました。在宅勤務ばかりでは、だらけてしまうこともあるので、そんな時は気分転換、カフェに出向いて仕事をします。
テレワークは個人経営カフェへ
チェーン店は、コンセントなどを完備しているところも多く、便利なんですが、人の出入りが多くてちょっと気になる時も・・。
僕が一番好きなのは、個人経営のカフェ店です。マスターの拘りが伝わってきて、居心地の良さが嬉しいところです。
個人経営のお店の中には、PC利用がNGのお店もありますし、利用時間を制限しているお店などもあり、様々です。確認の上でテレワーク利用しています。
僕が、最近通い始めたカフェは、PC利用可、時間制限なし、駅から少し距離があるので、多くの人が出入りしない地域密着のカフェ。もちろん個人経営のお店です。
ご夫婦で経営されているこじんまりしたお店ですが、居心地が良いんですよね。奥様は自家製パンやケーキ作りがお得意。ご主人はコーヒーに造詣が深い方です。
今日は、ここのご主人『ととさん』にお聞きした珈琲業界のお話をします。
ハンドピックのお話
『ととさん』は、元大手珈琲専門店で営業をされていたそうです。珈琲が好きになり、ご自分のお店を出されるようになって、好きな珈琲豆を仕入れて焙煎してハンドピックする。そのお仕事が楽しいそうです。
ハンドピックとは、不良豆を手作業で取り除く作業です。色の薄い豆や、小さな未成熟豆、虫食い豆、カビ豆、皺の多い豆、チャフ(薄皮)、異物などを散り除く工程です。
これができるのは、個人経営のお店と超大手のみ。中堅のお店にはできないそうです。
個人経営のお店は、オーナーがハンドピック。超大手は、センサーを使ってマシンが取り除くそうです(ただし今のセンサー技術ではある程度のみしかできない)。ですから、一番いいのは手作業のハンドピック。
『ととさん』は、やり始めると楽しくて、ついついやり過ぎて、3割くらい弾いてしまい、奥様にやり過ぎと怒られるそうです(笑)。
ハンドピックされた後の珈琲は、雑味がなく、嫌な酸味や苦味のない美味しい珈琲になります。もちろんやり過ぎたこちらの珈琲は絶品、本当に美味しいです(笑)。
セブンカフェの戦略
コンビニのカフェは、ローソンが2011年に「マチカフェ」、ファミリーマートが2012年に「ファミマカフェ」をスタートさせていました。
後発となったセブンイレブンは、2013年1月に「セブンカフェ」をスタート。競合他社より遅かったにもかかわらず、圧倒的優位に立ちました。
セブンカフェは、2014年に日本のコーヒー消費量の1%弱を占める存在にまでなり、2018年度には販売数量が11億杯を突破する大成功を収めています。
2013年の発売当初、『ととさん』は、びっくりしたそうです。「あの品質の美味しい豆を100円で売れるわけがない。どう見ても採算割れだ・・・、どうやっているんだ」と。
でもその後、珈琲の味が変わっていくに連れて、納得できたそうです。セブンイレブンって、大ヒット時なった後、豆の品質を少しずつ下げてコストダウンしているそうです。
この「セブンカフェ」の成功要因については、セブンイレブンで商品本部長の経験があるコンサルタントの池田勝彦氏は、月刊「コンビニ」で、次のようにコメントしています。
コンビニ珈琲の成功要因
味が差別化されているのはもちろんのこと、いろいろと販売方法も改善努力がされてきたことだ。マシンから挽きたて豆の香りが立ち上がったり、出来上がるまで閉まったままのガラス扉があったり、改善が施されてきた。いちばん大きかった要因は100円に抑えた売価設定である。これらが奏功して、コーヒーはセブン‐イレブンの来店目的のいちばん大きな要因の主力カテゴリーになっている。
(『月刊コンビニ』2017年1月号)
僕は、このコメントを見て太字に注目しました。そこに成功要因が書いてありました。『あの品質の豆を100円で売ったから』ってのが答えです。
一度市場を作ってしまえば(消費者の習慣さえ作っちゃえば)OK。あとは、商品改良と言いつつ、ちょっとずつ豆の品質を下げても、多くの消費者は継続して買ってくれるってことです。
僕は、セブンカフェは発売当初は美味しかったのに、今は飲みたいと思わなくなりました。「自分の嗜好が変わったからかな」と思っていましたが、『ととさん』の話を聞いて、納得したのでした(笑)。