こんにちはー レノンです!
今回は、ちょっと真面目にちょっと重たい時事問題について考えます(笑)。それは、『再生可能エネルギーへの転換』というお話。
『再生可能エネルギー』というワード
政府も、環境保護を推進する著名人も、環境先進企業も、「太陽光発電や風力発電などの環境に優しい再生可能エネルギーへの転換を推進しています」と言います。
そして、世間も、誰も、この言葉(ワード)には異論できないですよね。
僕はそれが怖いと思うんです。再生可能エネルギー推進と言えば100%信用ってのが怖い。
ゴミの分別や、エコや、コロナ自粛や、EVシフトなども同じようなワードで、100%信用するには実は裏があることを知っておく必要があると思います。
今回は、「再生可能エネルギーへの転換」の嘘について考えたいと思います。
日本の電力は様々なエネルギーで発電
資源エネルギー庁が発表している、電気をつくるエネルギーの構成比を見ると、化石燃料への依存度が77%となっています。
再生可能エネルギーって推進してるけど、まだまだわずかなんですね。
再生可能エネルギーは万能じゃない
再生可能エネルギーとして注目されている風力発電と太陽光発電ですが、エネルギーとして大きな問題があります。
風力発電は風の有無で、太陽光発電は昼と夜・晴れと曇り・季節で大きく変動するんです。
一方で、電力需要(みんなが使う電力)は、昼は活動するので徐々に増え、夜は寝るので徐々に下がるのですが、風力と太陽光が発電する発電量とは合わないため、火力発電の発電量(=燃やす量)を変化させてコントロールしています。
電力の需要が多い時期に、消費量が発電量を上回ってしまうと、ブラックアウト(大規模停電)という大きな問題が起こります。
実はその逆「発電量が消費量を大きく下回る」の場合もブラックアウトします。
電気は、電気をつくる量(供給)と電気の消費量(需要)が常に一致していないと、電気の品質(周波数)が乱れてしまいます。供給が需要を上回る場合は周波数が上がり、その逆の場合は周波数が下がります。
これがぶれてしまうと、電気の供給を正常におこなうことができなくなり、安全装置の発動によって発電所が停止してしまい、場合によってはブラックアウト(大規模停電)におちいってしまいます。
実際、2018年9月6日(木)、北海道胆振東部を最大震度7の地震が襲いました。
地震そのものの大きさもさることながら、その後に起きた北海道全域の停電、“ブラックアウト”は、この需要と供給が大きく崩れて周波数が乱れたことで、発電所が停止したことが原因だったそうです。
結局は、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを大幅に増やすということは、火力発電の発電量も大きく変化させることが必要になります。
火力発電所そのものの制御能力を増やすインフラを整備したり、再エネで作った電気を水の汲み上げに使って水力発電に利用するなどのインフラ整備が必要になってくるんです。
再生可能エネルギーはお金がかかる
日本経済新聞は、2021年8月3日に『太陽光30年最安に、発電コスト8.2~11.8円 経産省試算』という見出しをつけています。
でもこれは本質をついていないと思います。
経産省資源エネルギー庁の資料(発電コスト検証について)を確認しました。
そこに記載あったのは、日経新聞が見出しの元にしたと考えられる『電源立地や系統制約を考慮しない機械的な試算』と共に、『電源立地や系統制約を考慮したモデルによる分析・試算』の記載もありました。
そして、より現実的な試算は後者の方と考えられるからです。
この後者の試算に書かれていた発電コストを表にして示します。
これだと、太陽光発電が最も高価な発電コストになります。
新聞って見出しが大切だと思うんですけど・・・。
日経新聞も『世の中の流れに逆らえない』ってことでしょうか。
電源 | 発電コスト (円/kWh) |
---|---|
事業用太陽光 | 18.9 |
陸上風力 | 18.5 |
原子力 | 11.4 |
ガス火力 | 11.2 |
石炭火力 | 13.9 |
再生可能エネルギー 謳えばハッピー 日本は沈没
再生可能エネルギーへの転換を謳えば、誰もそのワードには異議を唱えられない。
環境に優しいワードだからみんなが賛成するしかない。
でも、これってそれを謳っている人がハッピーになるだけで、日本全体は沈没しちゃうと思います。
電気料金が大きく上昇したら、世界の企業とのコスト競争に負けちゃうんですよね。
今でも日本の電気料金は世界的に見て高いのに。日本は輸出立国なのに。
これ以上電気料金が高くなると、海外とのコスト競争力に勝てないか、或いは日本から日本企業が逃げ出して、今以上に海外に生産を移して日本は空洞化。
日本経済は沈没します。
「再エネ推進」という人たち
- 政治家:
再エネ推進といえば、選挙に有利になる。
逆に「原発再稼働」を言うと選挙で負けるから誰も言わない。
安価で安定供給できる原発が本当に要らないのかの議論が進まない。
- 上場企業:
再エネ推進といえば、投資家がSDGs銘柄として株を買うのでその企業の株価だけが上昇。
逆にSDGsを言わない企業の株価は下がる。どの企業もこのワードには逆らえない。
- 太陽光発電業者:
再エネ推進で太陽光発電が増加すると、環境保護のためだったはずなのに、『森林を伐採し環境破壊してソーラーパネル設置』が進む。
また、世界のソーラーパネルの6割は中国製なので、太陽光パネルの大量設置は中国企業を儲けさせることになる。
当然日本は多額の費用を中国に支払うことになる。
再生可能エネルギーに一辺倒は危険
結局は、化石燃料も原子力も再生可能エネも全てのエネルギーを使いながらバランスをとることが最も大切なんじゃないですかね。
僕は、再生可能エネルギーへの転換って言ってる政治家や企業や環境保護団体などの動きは手放しで応援してはいけない思います。
SDGs株も手を出しちゃいけない。日本沈没に加担することになる。世の中の流れに単純に乗っかると大変なことになる。
原子力発電所の再稼働だって議論を始める時期に来ているのだと思います。
今日はちょっと熱くなってしまいましたが、ご勘弁を(笑)。